■こ
んな現実をどう見る■
保護者が文化祭を見に行って、学校に対して悪い印象を持つことがあります。
でも少し待ってください。本当にマイナスの評価をして良いのでしょうか。
そこで文化祭の見学で、保護者がよく疑問に思いがちな点を、どう考えるべきかを、独自に考えました。
@校舎が汚い
文化祭に行って、校舎がずいぶん汚いことに気づきました。はたして我が子を、この汚い校舎で何年も勉強させてよいものか不安です。
汚い校舎は本当に駄目なの?
まず確かめたいのは、生徒が掃除を手抜きしたためゴミやホコリが多いのか、校舎自体が古くて傷んでいるのかという点です。冷暖房完備の高校なら、少しくらい暑くても窓を開ける必要はないので、ホコリは自動的に少なくなる点も考慮したいところです。
校舎自体が古いのは、生徒の質に関係ありませんし、先生の指導が悪いわけではありません。
それを踏まえた上で、我が子を立派な冷暖房完備のハイテク校舎で勉強させたいのであれば、そういう学校を探せばよいのです。
逆の例で驚いたことがあります。以前、京都の洛南中学・高校という仏教系の進学校に文化祭を見に行ったことがあります。この学校は来客にスリッパを配らず、靴下のまま見学してもらいます。1時間近く校舎内を歩いたのですが、全く靴下が汚れなくて驚きました。文化祭当日は、忙しい生徒がほとんどなのに、かなり徹底して掃除をするのには敬服してしまいました。
しかし、ゴミやホコリが多いのは、絶対に悪いことなのでしょうか。
文化祭前だからといって、生徒がしたくもない掃除を徹底させる学校が良いのか、ある程度自主性に任せる良い意味でアバウトな学校が良いのかは、一概に決められません。価値観の問題です。個人的には伝統ある有名男子校で掃除が徹底していると、違和感を感じることさえあります。
これは別の場面では、生徒が8時半の始業時に出席していなかったら、即座に保護者の元に電話をかけてくるキッチリした学校が良いか、次の日に学校に行ったら「おい昨日はどうした?」と一声かけてくる学校が良いか、に通じるものがあります。