文化祭企画案内「飲食店・模擬店」
                                                     説明文追加・・2012年3月15日
学校によって呼び方は異なるが、室内で座って食べる「飲食店」と、屋外・体育館などで主に飲食物を売る「模擬店」の企画を紹介する。


その1「凝った装飾の飲食店」

 飲食店は、来場者に飲食物と食べる場所を提供するのが役割だ。ただし、それだけなら手慣れた業者を呼んで大量に販売してもらった方が、美味しいはずだ。生徒が飲食店を担当するからには、できれば創意工夫をたくさん盛り込みたい。といって、料理そのもので感動させるのは普通の高校生には難しいので、装飾を徹底的に凝って、来場者を感動させるのがお勧めだ。
 どのくらい美味いかは食べないと分からないが、バッチリと装飾すると美味そうな気がするものだ。凝った装飾で、他の店に入ろうかと思っていた客を奪うことができる。自分の団体の飲食店だけ長蛇の行列ができるのは、気持ち良いものだ。

 上の写真のように凝った飲食店にしようとする場合の注意点。
(1)一定以上装飾に凝ると、提供できる飲食物の量は減ってしまう。装飾に凝り過ぎると、客席が狭くなりがちだ。上の写真のように徹底的に凝ると、飲食物の提供よりも、装飾で来場者を驚嘆させるのがメインになる。
(2)凝った装飾にするには、コンセプトを決めて教室全体を統一するのが大切だ。個人でバラバラに作業を進めるとぶち壊しになる。「白と黒のチェック柄&トランプ」と決めたら、店員の衣装も揃える。「中華の店」と決めたら、飲み物はウーロン茶で、ファンタを出すなんて論外。
(3)凝った装飾にする上で、「何を装飾の材料にするか」が非常に大切。ベニヤ板、発泡スチロール、和紙、アルミホイル、各種スプレー、その他様々なものを試すとよい。(当然、費用はかかるが仕方ない)


その2「和風喫茶」

 教室全体を純日本風にした「和風喫茶」は、凝った飲食店の中でよく見られる。
 装飾に、木材、竹、石、障子などを使い、提供する飲食物は、日本茶、団子あたりが中心となる。
 床の一部に、石を敷き詰めるには、ものすごく手間がかかる。持ち込む前の石はたいてい汚れているので洗って乾かすのに一苦労。教室まで運ぶのも大変。終わった後の掃除も人海戦術となる。そもそも床が汚れて傷つくと思われ、先生からの許可を得るのも簡単な学校は少ないだろう。

 装飾を凝る場合「和風」にするのが良い点は、十分な計画性がなくても何とかなる点だ。初めの話し合いがいい加減で、壁の装飾と机の装飾とメニューを別の班で勝手に進めても、結構整合性が取れる。コンセプトがあいまいのまま準備を始めて、文化祭が近くなって意識が高まってから計画を変更するのもアリなのが和風の飲食店と言える。 上の和風の写真は、3枚とも別の高校だが、左の写真のテーブルの教室の装飾が、3枚のどれでも十分通じる。



その3「凝った装飾の模擬店」


模擬店を出すうえでの注意
(1)衛生面に注意
 ホコリを防ぐために、屋外の模擬店ならテントを利用して屋根をつけたい。風でホコリが飛んでくることも考えて、テントを出入り口を除いてビニールで覆いたい。農業用ビニール、またはホームセンターで大きなビニールを探すとよい。
(2)メニューの種類
 例年多くの模擬店が出て行列ができる高校なら、メニューを絞るのが原則。自分たちであれもこれも売るのではなく、他の団体に任せて種類を減らしてよい。たとえばお好み焼き屋に決めたなら、かき氷も売るのは邪道。せいぜい飲みモノくらいにしよう。小規模校で、模擬店が少ないなら、何種類もメニューに入れるのは問題ないが。
(3)こんな場所にも装飾を
「テント」・・飲食物を出すには、ホコリ避けのために屋根つきが望まれるが、そのテントに何か装飾したい。大きな焼きそばの絵に「2年A組 焼きそば 味自慢」との文字を添えるのである。テントに大きな装飾をつけられないのなら、テントの四隅に角材を立てて、
「衣装」・・模擬店は活気が大切。元気な呼び込みも欠かせない。クラス全員がバッチリ同じ衣装にするか、せめて客の前に立つ人何人かはハッピやエプロンをしたい。


その4「流しそうめん・わんこそば」

 流しそうめんは、そうめんを流す竹を組むのに試行錯誤が必要で、かなり手間がかかる。校舎の二階からそうめんを流す大規模なものも見たことがある。問題になるのは、許可が出るかどうかだ。保健所は、検便が必要といった基準はあるが、個々の企画に対する基準というのは必ずしも明確ではない。そのため、今まで難の問題も起こしていない伝統校には細かく口をはさまないとか、保健所の担当者が変わったとたんに厳しくなったとかいう話も聞く。
 流しそうめんは、来場者に飲食物を提供するという位置づけより、こんな凝った企画をしたんだ、すごいだろうとアピールする色彩が濃くなると言える。

 わんこそばは、衛生面では大きな問題はないだろう。食べて楽しい、近くで見ていて楽しい企画と言える。

その5「こんな企画もできる」

「焼きイモ」
 ドラム缶でイモを焼く。大量生産には向かないが、注目度は高い。
「もちつき」

 もちつきをすると、掛け声が必要で活気が出る。イベントとしてもちをついて、そのもちを使って団子を作れば盛り上がる。


その6・大食堂

体育館のような広い場所が使えれば「大食堂」として活用できる。模擬店を外で開くと、雨や強風の影響を受けるが、屋内だと影響を受けずに衛生的。
広い場所で、休憩室の役割も持たせられる。